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福島から黒田節子さんの講演の内容(抜粋)



◆東電なんかは、『想定外、想定外』といいましたが、もともと3・11くらいの地震はあるかもしれないと内部で言われていました。だからまったく『想定外』とはいえない。私もそう思います。

◆SPEEDI〔緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム〕は、年間10億円、これまで130億円投じてきたが、肝心な時に情報が来なかった。この遅れた情報のせいで、福島の人はより線量が高いところに避難してしまった。その後、病院に運ばれたが間に合わなくいで死んだ人が出ました。

◆福島では放射能が大気をおおっているが、もう一つおおっているものがあります。それは“情報隠ぺい”という黒い雲です。これが私たちも、子どもたちも傷つけています。

◆郡山市はほぼ全域で、チェルノブイリの例で言うなら、強制的に避難しなくてはならないところです。学校だったら年間20mSV以上になるホットスポット、それが郡山市だけでも小学校で15校あります。

◆除染作業は20~30年、費用は10兆円かかると言われています。葉っぱなど緑のところにいっぱい放射能が溜まって付着するんですね。それを高圧洗浄機をかけて、根こそぎ切ったりすることを「除染」というわけですけども、その下には学校の生徒とかが普通の顔して通っているわけです。しかも「除染」ではなく「移染」であると呼んでいます。放射能は消えてなくならないです。右から左にちょっと移動するだけ。で、雨が降り、風が吹くと全体の大気が汚染されているわけですから、またグワッと戻ってくるわけです。一ヶ所だけクリアになるということはありえません。

◆山下教授! 福島の子ども一人から小児甲状腺ガンが見つかりました。これは本当に出ない病気で、専門家の多くは実際に見たことがないというのがほとんどらしいです。そういう症例が見つかってしまった。山下さんなんていっているかというと、『普通原発事故の4年後しか出ないから、事故によるものではない』あるいは『近頃は測る機械が精密になったから、異常者がいっぱい見つかるようになった』というようなことを、ぬけぬけと言っています。

◆最後に、私は昔父親に食ってかかったことがあります。「なんで戦争に行ったの。なんで反対しなかったの」。しかし今私たちは若い世代に「なんで原発全廃にしなかったの」と言われてもしょうがないというか、そうならないように、精一杯、身体が動く限り、皆さんと一緒にやっていきたい。

◆原発・放射能は360度どこを見ても困難があります。優先順位があるとしたら、子どもの避難が最優先だと思っています。福島の子どもたちどどうか助けてください。
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