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琉球大名誉教授の矢ヶ崎さんからメッセージ!

琉球大学名誉教授である矢ヶ﨑克馬さんからメッセージをいただきました。


住民の命を守り、主権在民 の政治を確認 するために。 原爆被爆以来 繰り返されて きた「内部被 曝隠し」によ る住民の命切 り捨てを許し てはならない と思います。 日本政府は、東電の原子力発電所が事故を起こ した時点で、何も国民を守る術を知らず、国民 を犠牲にすることを真っ先に行いました。それ は爆発直後に安定ヨウ素剤すら与えず、被曝限度を1m Svから20mSvに引き上げることから始 まりました。原子力発電所の事故があった時 に、児童に対してどんな保護策や避難方法を指 示すべきか、病院に対してどのような患者さん 移送体制を整えるか、市民を放射能から保護し てその恐怖をどのように検知してもらうか 等々、一切が「安全神話」により検討さえされ ていない状況でした。これは、老人病院の患者 さんが強制移送によって何人も命を失ってしま う事故として表面化しています。 また、原子力発電所の事故に際して国家として どのような体制を整えるべきか、という住民を 守る国の備えも全く先例を学ぶことが無いもの でした。ウクライナは年間1mSv以上の汚染地 は住民保護として(強制的あるいは希望によっ て)「移住」を対象とするものでした。 スイ スやポーランドは汚染のひどい地域の牧畜製品 を一切移動・販売禁止にして、生産者に対して 国家補償を行う措置を取りました。 日本政府は何をしたのでしょう?東電と国家の責 任を可能な限り免罪することに狂奔し、国民の 命を軽んじてきたとしか言いようがありません。 福島市の汚染状況をチェルノブイリ周辺の地域 に比較すると、ルギヌイ地区とほとんど同等で す。ルギヌイ地区の住民の健康状態は、この地 区の土壌汚染の平均値が年間1mSvに達してい ないのにかかわらず、住民の免疫力が急速に低 下し病気の発症率も、治癒力も著しく悪化しま した。たった5年後には平均寿命が男性では15 歳、女性では5-8歳減少しました。子どもの甲 状腺疾患は5年後に急増し始めました。10年後 には10人に一人の子どもが罹患し、甲状腺がん は100人に一人以上の発生率を記録していま す。 これに対して国や国のサポーターの御用学者た ちは「100mSv 以下のデータは無い。」等とと んでもないウソを繰り返しています。原爆症認 定集団訴訟、チェルノブイリ後の健康被害の調 査報告はたくさん出されています。そのどれか 一つを読むだけでたくさんの「100mSv 以下の データ」に遭遇します。「内部被曝を隠ぺいし た」アメリカの核戦略に追随する体制を維持し ようとする似非学者たちは、原爆被爆者に対して、チェルノブイリ被害者に対して「みなさん の疾病は放射能との関係は確認されていませ ん」という一言で全て切り捨ててきたのです。 これを福島・郡山に再現させてはなりません。 たかがお湯を沸かすだけでこのような危険極ま りない原子力を用いることは、お互いに助け合 いながら生きようとする健全な国民が選択する ところではありません。都市部の人間が電力を 享受するために過疎地の人々に危険を押し付け る思想は、平和を希求する市民の望むところで は決してありません。アメリカの核戦略に従っ て住民を犠牲にする日本の政治には、終止符を 打たねばなりません。国民が良く事実を学び、 自らの意思を明確にして、主張していくしか日 本の主権を確保する方法はありません。頑張りましょう。
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